山 行 報 告 | 【記 丸山】 |
2006・8/12〜17 北アルプス 黒部川 上の廊下 | M 丸山、大高(あ)、小俣 |
平ノ渡し | 奥黒部ヒュッテ前 | 下の黒ビンガの岩壁 | 狭いゴルジュ | 途中左岸の滝 |
沢を右の左に渡る | 金作谷のテン場 | 金作谷の朝 |
【スケジュール】
[12日]
ニ俣川(00:00)===(4:15)扇沢(7:00)=トロリーバス= 黒部ダム(7:20)――― (10:10)平ノ渡し(12:00)――― 奥黒部ヒュッテ(13:50)△
[13日]
BP(5:40)――― 下ノ黒ピンガ(6:30)――― 中ノタル沢(10:30)――― 上ノ黒ビンガ(11:40)――― 金作谷(12:30)△
[14日]
BP(5:30)――― 赤牛沢分岐(10:15)――― 立石(12:10)――― 薬師沢小屋(15:45)――― BP(16:10)△
[15日]
BP(5:40)――― 赤木沢分岐(6:00)――― 三俣分岐(10:00)――― 源頭(11:00)△
[16日]
BP(4:50)――― 岩苔乗越(5:30)――― 水晶小屋(6:30)――― 竹村新道分岐(7:50)――― 野口五郎岳(8:30)――― 烏帽子小屋(10:50)――― 高瀬ダム(13:55)=タクシー= 扇沢(14:30)
【12日】
ニ俣川に集合して出かける。順調に行き、扇沢に4時過ぎに着いたので仮眠する。通常より早くバスが運行するようで、我々も支度して7時のバスに乗ることができた。
黒部ダムを歩いて渡り、黒部湖の左岸を歩き出す。結構沢に入る人も多いようで、かなりの人を追い抜いた。平ノ渡しには10時少し前に着いたメンバーもいたが、全員が集まりきれずに12時の渡し待ちとなり、平ノ小屋で昼食休憩とする。
にわか雨襲来。12時の渡しは人数が多く、渡りきるのに20分近くかかった。ここからの右岸の道は台風で荒れたと思われる箇所を補修してあり、関係者の苦労は大変と想定される。
奥黒部ヒュッテに着き、管理人に計画書を提出する。初日に立石まで行くのは無理と助言を受ける。
【13日】
天気は良さそうだ。核心部最初の下ノ黒ビンガの岩壁が右からせまってくる。ゴルジュが狭くなったあたりからトロとなり、泳いで上流に向かうか向こう岸に渡る箇所が次々に続く。
結構たくさんのバーティが入っており、前のパーティの成功例を参考に渡る方法を考える。ガイドに着いたパーティはすごいスピードで通過していった。
金作谷付近のテントを張るのに良い場所に着いたので、次の核心部(奥ノ廊下)は明日にし、早めに切り上げて焚き火をして過ごす。
【14日】
出発したとたんに泳ぐ箇所が続き、いっぺんに目が覚めてしまった。昨日と合わせ7〜8箇所を泳いだことになろうか。対岸に渡るのに少し上流側から流されるように飛び込んでばたばた泳いでロープを張る方法である。
後続はザックにつかまりローブを引いてもらう。おかげでザックの中はビショ濡れになってしまった。立石の奇岩が見え。やっと核心部が終了しつつあるのを感じる。
なんとか薬師沢小屋は越えておきたいと思っていたので、右岸に高天原からの道の標識が見えてきたのでほっとする。それでも長いゴーロ歩きが続き、薬師小屋から少し進んだ地点でテントを張って本日の長い一日を振り返る。
本日も焚き火。
【15日】
もう泳ぎはないはずである。昨夜は着替えも濡らしてしまったため、寒い夜であった。
きれいな赤木沢の分岐を過ぎ、小さな滝や淵を越えながら少しづつ高度を稼ぐ。雪渓を2箇所越えると沢は左に回りこみ終了も近く感じる。
三俣小屋への分岐に10時に着き、源頭部分には11時に着いた。予定では尾根に飛び出し野口五郎の小屋付近でテント泊の積もりであったが、そこはテント禁止とのことで、本日は休養も兼ね、ここまでとする。
【16日】
やっと岩苔乗越に飛び出し。完全遡行ができた。ここからは稜線歩きとなり、裏銀座コースを歩く。360度の眺めを楽しみながら進む。それにしても5日連続で晴天となったことはあり難かった。
野口五郎を越え、烏帽子小屋手前ではコマクサの群落や雷鳥も見られた。小屋からはブナ立尾根を下り、あまり疲れないうちに高瀬ダムに着く。
ここでタクシーが客待ちをしていたため、すぐに乗って扇沢の駐車場に早く戻ることができた。これから先は、葛温泉で風呂に入り、大町付近で早い夕食をとり、道の駅で小宴会・仮眠をし、夜中の中央高速を走って横浜には17日早朝に着いた。